コアラの最高齢から考える統計のこと
名古屋、国内最高齢コアラ死ぬ 人間なら120歳 - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/201203/CN2012033001001659.html
コアラの長寿の年齢を人間年齢に換算した値が、人間の長寿の年齢(世界では122歳、日本では120歳)にほぼ一致する点は、非常に興味深いです。
コアラの年齢 x を人間の年齢 y に写す関数 f を考えてみます。
年齢というものの性質上、f が単調増加関数であることと、f(0) = 0 の2点は自明です。
なお、f が線形であるかどうかは不明です。
この関数 f の形をより詳細に記述するに当たり、x および y の分布の特性値の情報は重要な手がかりになります。
現実のデータに沿うように f を記述するならば、特性値の1つである分布の最大値が合うようにするでしょう。
すなわち、x の分布の最大値を x_max 、y の分布の最大値を y_max としたとき、f(x_max) = y_max となるように f を記述するでしょう。
しかしコアラの記事の場合は逆で、関数 f を何らかの形で記述できており、そこに今回のコアラの年齢の最大値を当てはめてみたら、人間の年齢の最大値に一致したように読み取れます。
手順としては逆であるにも関わらず結果として正しいということは、最大値の情報を使用せずとも、データに適合する形で関数 f を記述できていたのです。