Oculus Questを再セットアップできない問題と解決～Metaのサポートが役に立たなかった話～
目次
発端
2020年の1月に Oculus Quest を購入し、Beat Saber で遊びながら運動したりして使っていたが、次第に飽きていつの間にか放置していた。
2022年10月末頃、おそらく1年半ぶりに電源を投入したところ、ヘッドセット内でアカウントがどうこうというエラーが表示されており、まともに使えない状態となっていた。
放置している期間に、Oculus Quest の名称が Meta Quest に替わったり、Meta アカウントというものが提供されるようになったりし、そういった状況の変化によって生じたエラーなのだったのだろうと推測している。
何はともあれ、ヘッドセットで Factory Reset をかけて再セットアップすることとしたが、これが今回の問題の始まりであった。
Oculus Quest を再セットアップできない問題
Oculus Quest をセットアップするには、スマートフォンで Oculus アプリ を使い、Bluetooth でペアリングして Wi-Fi 設定などを行う必要がある。
しかし、Oculus アプリから Oculus Quest とペアリングする操作の部分でエラーが出て、いろいろ試したがいずれでも解消しなかった。
- 複数の Android スマートフォンやタブレットで試してみる
- スマートフォンを接続する Wi-Fi の周波数帯域(2.4GHz, 5GHz) やチャンネルを替えてみる
- インターネット接続の回線を替えてみる (フレッツ光回線、モバイル回線のテザリング)
- ヘッドセット内に表示される5桁のコードをわざと間違えて Oculus アプリに入力してみる
- ⇒異なるエラー表示 (そのようなコードのヘッドセットは見つからないという内容) になるので、Bluetooth 接続はできている
- 電源オン／オフや、インターネットの接続／切断など基本的なことは当然試している
Reddit のサイトを検索すると似た状況が出てきて、ファームウェアをPCからサイドローディングでアップデートすれば解消するといったコメントが付けられている。
ただ、そのファームウェアは有志がどこかにアップロードしたものであり、公式が配布しているものではないため、さすがに試すのは躊躇する…。
Oculus Developer Hub という開発者向けの公式製品を使えば、PCと接続してファームウェアをアップデートできるという情報も見つけたので試してみたが、こちらでは明確にファームウェアが古いからアップデートできないというエラーメッセージが出ていた。
Meta のサポートサイトを見ても、既に販売終了している Oculus Quest は見捨てられているようではあったが、ダメもとで Meta のサポートに問い合わせることにした。
Meta のサポートが役に立たなかった
Meta のサポート担当者の対応は迅速で好印象であった。
2022-10-27 の夕方にサポートサイトのフォームから問い合わせを投げたら、一般的なトラブルシューティングと本体情報の確認のやり取りをした後、2022-10-30 にはヘッドセットの無償修理・交換の提案が来た。
サポートの案内に従って FedEx でヘッドセットを返送し、2022-11-11 には整備品のヘッドセットが届いたので、この時は Meta のサポートは素晴らしいと思っていた。
しかし送られてきたヘッドセットを使っても、Oculus アプリとペアリングできず、再セットアップできない問題は解消しなかった。
しかも、Oculus Quest 標準の接顔パーツをヘッドセットに着けたまま返送し、戻ってきたヘッドセットには接顔パーツが含まれていなかったため、結果的に接顔パーツを失うことになった…。
返送時の手順が記載されたメールには次のように書かれており、接顔パーツの存在を失念していたので…。
1１．ヘッドセットのみを任意のダンボール箱に入れ、梱包材や新聞紙等で固定してください。
2※ 付属のTouchコントローラー・充電アダプター・充電ケーブル・眼鏡スペーサーの返送はご不要です。
3※ イヤフォンをご購入された場合は外していただき、お客様でお持ちください。
4※ Questが入っていた箱でご返送頂きますと、お返しすることができませんので、ご留意ください。
ファームウェアをサイドローディングでアップデートする
再セットアップできずにイライラしてきたので、諦め気味でファームウェアをサイドローディングでアップデートすることにした。
参考にしたスレッドがどれだったかは忘れたが、次のスレッドが参考になる。
具体的にやったこととしては、次のような感じ。
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Android Studio をインストールし、adb コマンドを使えるようにする
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Oculus ADB Drivers をインストールする
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Oculus Quest 1 用のファームウェアを入手する
- q1v43full.zip というファイル名のものを使った
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ヘッドセットをPCに USB 接続し、サイドローディングできるモードで起動し、adb で流し込む
1adb sideload update.zip -
アップデート前はヘッドセット起動時に Oculus のロゴ (横長の楕円形のやつ) が表示されていたが、アップデート後は Meta のロゴ (横向きの八の字のやつ) が表示されるようになった
これで Oculus アプリとペアリングでき、再セットアップできるようになり、当初の問題は解決できた。
接顔パーツがない問題
Oculus Quest 標準の接顔パーツを失ってしまったわけだが、公式サイトでは Oculus Quest 用のパーツは既に販売終了している状態である…。
サードパーティの接顔パーツもどこにも売っておらず、メルカリやヤフオクでどう考えても怪しい出品が1件ずつ見つかる程度である。
藁にもすがる思いで、アメリカの Amazon.com で使えそうなパーツ を買ってみたところ、ヘッドセットに装着するアタッチメントが無い状態ではあるものの、なんとか使えなくはないという状態にはなった。
ただ、きちんと固定できているわけではないため、Beat Saber のように動いて遊ぶゲームはプレイできないわけだが…。
Oculus Quest 用の接顔パーツやアタッチメントをどうにか入手したいが、どうにかならないものだろうか。